【12月8日 AFP】今年3月に米国務長官を解任されたレックス・ティラーソン(Rex Tillerson)氏は、7日に放送されたインタビューで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は法律を破りたがることが度々あり、「無節操」で細かな点に関心のない人物だったと述べた。これを受けトランプ氏は、ティラーソン氏を「間抜け」と呼び反撃した。

 インタビューは6日夜、テキサス州でのチャリティーディナーの一環で、米CBSテレビのベテランジャーナリスト、ボブ・シーファー(Bob Schieffer)氏が行ったもので、CBSが翌7日、その一部を放送した。

 ティラーソン氏は、トランプ氏に対し「大統領閣下、やりたいことはわかるのですが、そのやり方ではできません。法律を破ります。条約に違反します」と伝えなければいけなかったと告白。トランプ氏はこれに「ひどくいら立った」といい、「毎日『これはできません、できることについて話し合いましょう』と言う私に飽き飽きしたのだと思う」と話した。

 就任前、米石油大手エクソンモービル(ExxonMobil)の最高経営責任者(CEO)を務めていたティラーソン氏には政治経験がなく、共和党内から国務長官候補として推薦された際、トランプ氏との面識はなかった。

 ティラーソン氏は「規律正しく、プロセス重視のエクソンモービル社から来た私にとって、かなり無節操で、文章を読むのを好まず、概要報告書を読まず、多くのことについて細かな点を話したがらない人物の下で働くことは難しかった」と語った。

 トランプ氏は数時間後、ツイッター(Twitter)に怒りのコメントを投稿。ティラーソン氏には「(国務長官に)必要な知的能力がなかった」と主張し、「彼はとてつもない間抜けだったが、さっさと排除できなかった。とんでもない怠け者だった」との批判を展開した。(c)AFP