【12月7日 AFP】米マイクロソフト(Microsoft)は6日、顔認証技術に関して一定の社内規定を設ける意向を明らかにした。他社にも同様の措置を講じるよう求めるとともに、ディストピア的未来を回避するため新たな法規制の導入も呼び掛けた。

 同社のブラッド・スミス(Brad Smith)社長兼最高法務責任者(CLO)は米首都ワシントンのシンクタンク、ブルッキングス研究所(Brookings Institution)で演説し、ジョージ・オーウェル(George Orwell)が小説「1984年(1984)」で描いたような監視国家の誕生を防ぐためにも顔認証に制限を加えることは急務だと訴えた。

 スミス氏は「欠かせない民主主義の原則は常に、どんな政府も法律より上であることはないという信条だ」と述べ、各国政府が顔認証技術を使用する際は規制の対象であるようにするため、新しい法律を導入する重要性を指摘した。

 マイクロソフトはかねて顔認証に対する規制の必要性を指摘しており、顔認証技術の導入に透明性や人間による審査、プライバシー保護の措置を義務付ける法案が2019年にも議会を通るよう、同社が働き掛けを行っていくという。また、今後同様の社内規定を設けるとともに、他のIT関連企業にも同様の措置を取るよう呼び掛けていくとしている。

 スミス氏は加えて、個人のプライバシーや人権、自由に影響を及ぼす可能性のある大事な判断を下す時に顔認証のアルゴリズムが利用される際には「人間による意義ある審査」が求められ、さらに差別や偏見から個人を守ることが重要な要素となると強調した。

 また、警察による顔認証の利用についても裁判所から命令があった場合や緊急時を除き、法律によって規制されるべきと指摘した。(c)AFP