【12月6日 時事通信社】サウジアラビア政府が2016年の米大統領選後、ロビイストを通じトランプ大統領が所有するホテルの客室を延べ約500室予約したとみられることが5日、米紙ワシントン・ポスト(電子版)の報道で分かった。トランプ氏への利益供与だった可能性がある。

 サウジ人記者ジャマル・カショギ氏の殺害事件では、トランプ氏が真相解明に及び腰な理由の一つとして、サウジとのビジネス上の関係が指摘されていた。

 ポスト紙によると、サウジの依頼を受けたロビイストは、16年12月以降、ワシントン市街にあるトランプ氏のホテルに米退役軍人のグループを数回宿泊させた。退役軍人は当時、サウジ政府が反対していた法律に関するロビー活動を行うために集められた。ホテルに払った代金は27万ドル(約3000万円)以上に上るという。

 こうしたトランプ氏のビジネス取引は、憲法が禁じる外国からの利益供与に当たる疑いがあるとして訴訟も起こされている。トランプ氏の企業は今年、外国政府から得た収益として約15万ドル(約1700万円)を米政府に寄付したが、積算根拠は明らかにしていない。

 野党民主党は年明け以降、多数派となる下院で調査権を駆使して追及する方針。下院情報特別委員長に就任予定のシフ議員は、トランプ氏に取り入ることが外国政府の狙いだと指摘。「トランプ氏の場合、それが有効でありそうなことがまさに問題だ」と語った。(c)時事通信社