【12月7日 AFP】カナダのジャスティン・トルドー(Justin Trudeau)首相は6日、中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)の幹部が米国の犯罪人引き渡し要請に基づきカナダで逮捕されたことについて、政治は一切関わっていないと述べた。

 トルドー首相はモントリオール(Montreal)で開かれたテクノロジー分野の会合で、「わが国が独立した司法を有する国であることを、すべての人に保証できる」と発言。さらに、司法は「一切の政治の関与や干渉なしにこの判断を下した」と述べた。

 華為技術の孟晩舟(Meng Wanzhou)最高財務責任者(CFO)は、バンクーバーで航空機を乗り継ぐ際、米当局の要請に基づき逮捕された。同首相は、容疑者側の要請により裁判所が情報の公表を禁止していると説明し、逮捕の詳細に言及することを拒んだ。

 ハルジット・シン・サージャン(Harjit Singh Sajjan)国防相もトルドー氏の発言に先立ち、カナダ警察当局は政府から「独立して任務に当たっている」と強調していた。

 一方、カナダ政府のサイバーセキュリティー対応を統括する「カナダ・サイバーセキュリティー・センター(CCCSCyber Centre)」のスコット・ジョーンズ(Scott Jones)所長は、同政府は、逮捕への報復としてサイバー攻撃を受ける可能性に備えていると表明。

 記者会見で、「何が引き金になり得るとしても、常に対応できるようにしておくことが重要だ」との考えを示した。(c)AFP