【12月9日 Xinhua News】中国福建省漳州(Zhangzhou)の操り人形彫刻は晋代(266~420年)に始まり唐代(618~907年)に盛んになった。すでに2千年近い歴史を持つ。「漳州人形頭彫刻」は、人形劇の道具製作における特別な技術であり、民間工芸美術でもある。主に福建省漳州市、アモイ市、泉州(Quanzhou)市および周辺地域に見られる。漳州の操り人形彫刻には、頭、四肢、人形の服、冠・かぶとなどが含まれる。

 「漳州人形頭彫刻」の代表的継承者、徐竹初(Xu Zhuchu)さんは操り人形製作を家業にする家に生まれ、彼の芸術品は「生きた文化財」「東洋の貴重な芸術品」「世界一流の芸術」「中華の絶品」「国宝級の芸術品」といった評価を受けてきた。徐さんによると、操り人形には上演の道具、玩具、工芸品、収蔵美術品という四つの用途があるという。

 漳州の操り人形はクスノキを原材料とし、芸術家の緻密な彫刻により製作される。全部で600種類近い形があり、伝統劇で有名な役柄や、生(せい、男役)旦(たん、女役)浄(じょう、敵役)末(まつ、中年男性の役)丑(ちゅう、道化役)など多様な役割、仙人や仏陀、天上の神や妖怪などの姿などが含まれる。顔つきは一つひとつ違い、性格も異なり、生き生きとして真に迫る。単なる人形劇の道具だけではなく、民間芸術の逸品でもある。

 国内外で深く愛される誇張した造型や豊かな表情、類別化された処理方法は「漳州人形頭彫刻」に共通の特徴となっている。この彫刻は長年師匠から弟子へと、主に一族の中で代々受け継がれ、途切れることなく現代まで伝えられてきた。(c)Xinhua News/AFPBB News