【12月6日 AFP】米国の首都ワシントンのワシントン大聖堂(Washington National Cathedral)で5日、ジョージ・H・W・ブッシュ(George H.W. Bush)元米大統領の国葬が執り行われた。米国民が第41代大統領に別れを告げる中、ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領や歴代大統領らが参列し政治的な分断をひとまず忘れ、国の団結を示した。

 ワシントン大聖堂の最前列には、トランプ大統領とメラニア(Melania Trump)夫人とともにバラク・オバマ(Barack Obama)前大統領、ビル・クリントン(Bill Clinton)元大統領、ジミー・カーター(Jimmy Carter)元大統領とその夫人らが並んだ。30日に94歳で死去したブッシュ氏のひつぎは米国旗で覆われ、弔問客で満員となった礼拝堂に儀仗(ぎじょう)兵により運び込まれた。

 長男のジョージ・W・ブッシュ(George W. Bush)元大統領は、極めて私的な内容の弔辞で、父でありかつ米国最高司令官の前任だった故ブッシュ氏を称賛。時に笑いを誘う場面もあった。

 同氏は故ブッシュ氏について「エンジン全開か睡眠の2つの設定しかなかった」と述べた。故ブッシュ氏がボランティア活動への呼び掛けに熱心だったことにも触れ「われわれにとって、彼のボランティア活動は1000個ある光の点で最も明るいもの」だったと語った。

 国葬にはこのほか英国のチャールズ皇太子(Prince Charles)やアンゲラ・メルケル(Angela Merkel)独首相、ポーランドのレフ・ワレサ(Lech Walesa)元大統領、米元副大統領のダン・クエール(Dan Quayle)、ディック・チェイニー(Dick Cheney)、アル・ゴア(Al Gore)の3氏とジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領、それに元国務長官のジェームズ・ベーカー(James Baker)、コリン・パウエル(Colin Powell)、コンドリーザ・ライス(Condoleezza Rice)の3氏が参列した。(c)AFP/Michael Mathes