【12月5日 AFP】イングランド・プレミアリーグのレスター・シティ(Leicester City)でリーグ優勝を経験し、先日フラム(Fulham)の指揮官に就任したクラウディオ・ラニエリ(Claudio Ranieri)監督が、10月にヘリコプターの墜落事故で死去したレスターのウィチャイ・シーワタナプラパー(Vichai Srivaddhanaprabha)会長について、会長の死でレスターのおとぎ話は幕を閉じたと話した。

 最下位フラムがレスターをホームに迎える5日のリーグ戦は、67歳の温厚な指揮官にとって、2016年に優勝に導いたチームを翌年2月に解任されて以来、初めての古巣との対戦になる。

 10月、ウィチャイ会長らの乗っていたヘリコプターが離陸直後に本拠地キング・パワー・スタジアム(King Power Stadium)そばへ墜落し、会長を含めた搭乗者5人全員が死亡する事故が起こった。当時無所属だったラニエリ氏は、イタリアからレスターを訪問し、スタジアム外に設けられた祭壇で祈りをささげた。

 レスター戦を翌日に控えた会見で、ラニエリ監督は「あのおとぎ話については何度も話題になった」「そして今、ウィチャイ会長の死によっておとぎ話も終わりを迎えたが、思い出は色あせない。あの偉業もね」「今回のことはとても悲しいが、それでも人生は続いていく」とコメントした。

 レスターファンから今も大いに愛されるラニエリ監督は、5日の試合では、ロンドンまで駆けつけたアウェーサポーターから温かい歓迎を受けるとみられる。

 監督は「とても奇妙なものになるだろう。非常に感傷的な瞬間になるはずだ。しかし構わない。それがサッカーだ」「もちろん、うれしい瞬間だ。しかし、われわれは勝たなくてはならない」と話した。(c)AFP