【12月4日 AFP】アルゼンチンのマウリシオ・マクリ(Mauricio Macri)大統領は3日、サッカーリベルタドーレス杯(Copa Libertadores de America 2018)決勝第2戦が2度にわたり延期されている問題を受けて、今月中にもサッカー絡みの暴力行為と闘うための法案をまとめる意向を示した。

 リーベル・プレート(River Plate)とボカ・ジュニアーズ(Boca Juniors)による頂上決戦は、先月24日の試合前にリーベルのファンがボカのチームバスを襲撃したことによって2度にわたって延期され、現時点で会場はスペイン・マドリードに変更されている。

 マクリ大統領は記者会見で、「10日前のスキャンダラスな事件の後、サッカーにおける暴力やウルトラス(過激なサポーター集団)を徹底的に封じ込めるために、政府として新法の導入を目指す」「サッカーの国際統括団体が、わが国でプレーすることはできないと通達してくるようなことは、二度とあってはならない」と述べた。

 第1戦を2-2で引き分けた両チームは、9日にスペイン1部リーグ、レアル・マドリード(Real Madrid)の本拠地サンチャゴ・ベルナベウ(Santiago Bernabeu Stadium)で第2戦に臨むことになっている。スタジアムの一部は、双方のファンを引き離す目的で空席にされるという。

 今回の暴力事件はアルゼンチンサッカー界の名声に大きなダメージを与えており、ウルグアイとパラグアイとの3か国で目指している2030年W杯(2030 World Cup)の共同開催招致にも暗雲を投げかけている。(c)AFP