【12月3日 AFP】18-19イタリア・セリエAは2日、第14節の試合が行われ、ホームのASローマ(AS Roma)はインテル(Inter Milan)と2-2で引き分けた。前週の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2018-19)で敗れたチーム同士の試合は熱戦になったが、勝利を逃したインテルは2位に浮上することを阻止されている。

 ローマはPKの訴えが認められなかったことに激怒する中、ケイタ・バルデ・ディアオ(Keita Balde Diao)に先制点を許し、前半を0-1で折り返した。しかし後半、ジェンギズ・ウンデル(Cengiz Under)が強烈な一撃を突き刺し、勢いを取り戻した。

 その後、インテルで主将を務めるマウロ・イカルディ(Mauro Icardi)にヘディングでのゴールを許したが、アレクサンダル・コラロフ(Aleksandar Kolarov)がPKを決め、勝ち点1をもぎ取った。

 インテルのルチアーノ・スパレッティ(Luciano Spalletti)監督は、「観戦した全ての人にとって、とても楽しい試合になった。両チームにとって価値のある勝ち点だと思う」「われわれが軌道修正していることを示せた」と話した。

 先週行われたチャンピオンズリーグでトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)に敗れたインテルは、リーグ3位を維持。2位ナポリ(SSC Napoli)と勝ち点29で並んだが、同チームは3日にアウェーでのアタランタ(Atalanta)戦を控えている。

 王者ユベントス(Juventus)は今節、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)のゴールなどでフィオレンティーナ(Fiorentina)に3-0で勝利しており、ナポリとの勝ち点差を暫定で11にまで広げている。

 一方、チャンピオンズリーグでレアル・マドリード(Real Madrid)に敗れながらも決勝トーナメント進出を決めたローマは、直近のリーグ戦6試合でわずか1勝しか挙げられておらず、7位に沈んでいる。

 ローマのレジェンドとして知られるフランチェスコ・トッティ(Francesco Totti)氏は、前半にニコロ・ザニオロ(Nicolo Zaniolo)がダニロ・ダンブロージオ(Danilo D' Ambrosio)に足をかけられながら、PKを与えられなかった判定について「恥ずべきだ」と述べた。

「ビデオ・アシスタント・レフェリー(VAR)のオペレーションルームが、なぜあのファウルを見落としたのか知りたいし、誰もがそう思っている。私たちは、もっと小さな画面で見ていたのに」

 また、ACミラン(AC Milan)はパトリック・クトローネ(Patrick Cutrone)とフランク・ケシエ(Franck Kessie)がゴールを挙げ、昇格組のパルマ(Parma Calcio)に2-1で逆転勝利。この結果、順位を4位に上げ、同じミラノ(Milan)を本拠地とするインテルとの勝ち点差は4になった。

 ミランは負傷者を多く抱えているほか、この試合ではゴンサロ・イグアイン(Gonzalo Higuain)が出場停止になっており、必死につかんだ勝利となった。

 ミランを率いるジェンナロ・ガットゥーゾ(Gennaro Gattuso)監督は「絶えず相手を苦しめることができるチームが相手だったから、貴重な勝利だ」とコメントした。「チームは信じられないほど素晴らしかった。選手たちはいつだって闘志や決意を示している。彼らは自分たちの全てを出しており、こうした集団を指揮するのは楽だ」

 敗れたパルマは9位に転落し、来シーズンのチャンピオンズリーグ出場圏内で最も低い順位につける4位ミランとの勝ち点差は5となっている。(c)AFP/Emmeline MOORE