【12月1日 時事通信社】米国のトランプ大統領と中国の習近平国家主席は1日、首脳会談に臨む。貿易摩擦による関係悪化が外交や軍事にも波及する中、貿易問題で何らかの合意をし、制裁関税の応酬を停止する「一時休戦」にこぎ着けられるかが焦点。会談が物別れに終わり、対立が長引けば、世界経済への打撃は一段と深刻になる。

 両首脳の会談は、米国が7月に対中制裁関税を仕掛けて以来初めて。当地での20カ国・地域(G20)首脳会議後、夕食を交えて行う。

 トランプ氏は11月30日、「中国はディール(取引)を望んでいるし、米国も望んでいる」と強調。「幾つか良い兆候がある」と述べ、米国が問題視する不公正貿易慣行をめぐる話し合いでの成果に期待を示した。

 トランプ政権は中国に対し、貿易赤字削減以外にも知的財産権侵害、補助金を使ったハイテク産業振興策の是正を迫り、これまでに計2500億ドル(約28兆円)相当の中国製品に制裁関税を発動した。会談で満足する成果が得られなければ、制裁関税の対象を全輸入品に拡大する構えだ。

 一方、習氏は30日、ロシア、インドなど新興5カ国(BRICS)の非公式首脳会議で米国の保護主義を暗に批判するとともに、「BRICS諸国は団結を強化しなければならない」と述べ、米国をけん制。

 G20首脳会議では、多国間貿易体制の重要性を訴え、「米国第一」を掲げるトランプ政権にクギを刺した。(c)時事通信社