【12月4日 CNS】さまざまな批判の中、中国サッカー協会がついに動いた。中国国内リーグでクラブチームが保有選手に支払う年俸総額の上限を定める給料制限、「サラリーキャップ制度」が来年から導入されることが、新華社(Xinhua)など各メディアの報道でわかった。これまで「金満時代」と言われ続けた中国サッカーにいよいよ終止符が打たれることになる。

 サラリーキャップ制度は、選手に対する給料制限だけでなく「選手へのボーナス」「選手の移籍金」「スポンサーの投資額」これら4項目に対し過剰な出資を明確に抑制するというものだ。

 これによって来年以降、中国内のリーグにおいて、新参オーナーによるチームへの天文学的な資金投入や、弱小チームが急に強豪チームに「様変わり」するなどの状況が起こることはまずなくなる。また、選手の移籍市場で外国人選手獲得時の「爆買い」的な金満ぶりを発揮することも見られなくなるだろう。

 実際のところ、中国サッカー協会は長らくこの「金満」サッカーからの転換を目指していた。しかし、どのようにして「給料制限」をするのか。これは熟練を要する業務であり、財政面の透明性を示すものでなければ、この制度もただの絵空事になってしまう。

 では、この「サラリーキャップ制度」は中国サッカーの「救い」となれるのか。

 これは質問の合理性に反して、非常に難しい問題だ。なぜなら、もし経済的影響力のみでサッカーの勝敗が決まるのならば、世界サッカーのランキングは各国の経済や、選手の平均収入に比例すべきだからだ。

 しかし、中国サッカーにとって今回の制度は間違いなく「劇薬」になるだろう。