【12月4日 東方新報】「車を買うのは最悪の投資だ、96%の時間は遊休状態で置いてあるだけだから」。これは、中国の新興投資ファンドである「創新工場(Sinovation Ventures)」の創始者である李開復(カイフ・リー、Kai-fu Lee)氏が11月27日、中国・広州市(Guangzhou)で開催された「2018年自動運転フォーラム」で語った言葉だ。

 李氏は、「最悪の投資とは、96%の時間は買った車を使わずに、減価償却が進み、価値が減るだけだからだ。残る4%の時間は走行しているはずだが、実は0.5%の時間は渋滞で停まっており、もう0.5%は駐車スペースを探している」と語った。

 自動運転の研究開発はどんな道程とすべきか。「一発完成」を目指すべきか、それとも「反復しながら徐々に前進」すべきかとの議論について、李氏は「一発で完成すべきだ」との意見を披露した。李氏は、車の自動運転において、人間と機械が共同操作をする場面はありえず、ハンドルを完全にAIに預けなければならないとの立場だ。

 最先端の国際サービス型創業投資ファンドとして、創新工場が現在管理するファンドは総額130億元(約2140億円)を超える二重通貨建てのファンドだ。創新工場が参画する投資案件は、累計で300件を超えた。創新工場は9年間の発展を経て、人工知能(AI)、B2B、教育、文化娯楽などの分野で15社のユニコーン企業(評価額が10億ドル以上の未上場企業)を産み出した。人工知能の分野ではそのうちの5社がユニコーンとなった。(c)東方新報/AFPBB News