【11月30日 AFP】仏パリ西郊ナンテール(Nanterre)の裁判所は29日、欠陥のある豊胸用シリコンバッグの使用を許可した責任を問われたドイツの製品安全認証機関テュフラインランド(TUV Rheinland)に対し、埋め込み手術を受けたスウェーデン人女性約400人に1人あたり4600ユーロ(約59万円)の損害賠償の支払いを命じた。

 問題のシリコンバッグは仏企業ポリ・アンプラン・プロテーズ(Poly Implant ProthesePIP)製で、電子機器などに使用される安価な工業用シリコンジェルが使われていた。裁判所は除去手術にかかった費用の払い戻しも命じた。

 下級審ではTUVを免責する判決が下されていたが、破棄院は先月、TUVの過失について再審理を命じていた。

 PIP製シリコンバッグによる被害者2万人を代表する団体Pipaは今回の判決を歓迎している一方、TUV側の弁護士は判決を不服として上訴する意向を示している。(c)AFP