【11月30日 AFP】ジョージアで28日、大統領選の決選投票が行われ、与党ジョージアの夢(Georgian Dream)の支持を受けた女性候補、サロメ・ズラビシビリ(Salome Zurabishvili)氏が当選した。ズラビシビリ氏は同国初の女性大統領となる。

 選挙管理委員会によるとズラビシビリ氏の得票率は59.52%で、亡命中のミヘイル・サーカシビリ(Mikheil Saakashvili)元大統領率いる統一国民運動(United National Movement)を中心とした野党連合11党の支持を受けた対立候補グリゴル・ワシャーゼ(Grigol Vashadze)氏は40.48%にとどまった。

 しかし、野党の指導者らは選挙結果は不正だと非難するとともに、市民に抗議デモを呼び掛けている。

 フランス生まれで元外交官のズラビシビリ氏は今回の選挙について、女性にとっての前進であり、旧ソ連構成国だったジョージアが欧州に近づいたことを示すものだと述べた。欧州連合(EU)と北大西洋条約機構(NATO)加盟を目指すジョージアにとって、今回の大統領選は国内の民主主義の信頼性を見極める試金石とみられており、2020年の議会選の前哨戦でもあった。

 議会選では与党ジョージアの夢は多くの野党と対峙(たいじ)することになる。同党はジョージアの事実上の指導者とみられている富豪のビジナ・イワニシビリ(Bidzina Ivanishvili)氏によって結党された。(c)AFP/Irakli METREVELI