世界のはしか患者数30%増、ワクチン非難も一因 国連
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■「難しいことではない」
世界全体としてのはしかとの闘いは今世紀、目覚ましい結果を示してきたと、WHOは強調した。世界で報告された患者数は、2000年には85万人以上だったのに対し、2017年は17万3000人だった。
これまでの進歩を見ると、最近の後退がいっそうもどかしく感じられると、WHOの予防接種専門家アン・リンドストランド(Ann Lindstrand)氏は述べている。
リンドストランド氏は、記者団に「安全で有効なワクチンがすでにあるのだ」と語った。「これはまったく難しいことではない。すべきことは誰の目にも明らかだ」
WHOの指針によると、はしかの流行を防ぐには、ワクチン初回接種率を95%にする必要があるという。世界の接種率はここ数年85%で足踏みしているが、アフリカなどの貧困地域ではこの数字がさらに低く、2017年の接種率は70%だった。
はしかは非常に感染力が強い病気で、重度の下痢、肺炎、失明などを引き起こす可能性があり、場合によっては死に至る恐れもある。(c)AFP/Ben Simon