【11月28日 AFP】ニュージーランドの情報機関は、同国の大手通信事業者スパーク(Spark)の第5世代(5G)通信網に、中国の通信機器大手・華為技術(ファーウェイ、Huawei)製の機器を使用する計画を却下した。スパークが28日、明らかにした。

 これに先立ち米国が同盟諸国に対し、サイバーセキュリティー上の懸念から、5G通信網の立ち上げの際、華為技術製品を使わないよう求めたと報じられていた。

 スパークは声明で、法律上の義務に従い、ニュージーランドの情報機関である政府通信保安局(GCSB)に5G計画について届け出たと明らかにした。

 同社によると、GCSBのアンドリュー・ハンプトン(Andrew Hampton)長官は、スパークの新通信網に華為技術の無線アクセスネットワーク(RAN)を使用することについて「重大な国家安全保障上のリスクをもたらす」として難色を示し、計画を却下した。

 スパークはこの結果について「不本意」だと述べる一方、ハンプトン長官が出した結論の詳細な論拠について検討した後、次の行動を決める意向を示した。同社は2020年7月までに5G通信網を立ち上げる見込み。

 ハンプトン長官は短い声明でスパークの発表を認め「最近GCSBがその(法的)責任の下、スパークからの通知の評価を行ったところ、重大なネットワークセキュリティーリスクが確認されたことを、スパーク側に伝えた」と述べた。

 華為技術は世界最大級の通信機器メーカーである一方で、中国当局と密接な関連があるとの疑惑をめぐり、米国やオーストラリアなど一部の国々で監視対象となっている。(c)AFP