【11月27日 AFP】先日行われたF3マカオGP(2018 Macau Grand Prix)決勝の壮絶なクラッシュで脊椎を骨折した17歳のドイツ人ドライバーが26日、さらなる治療を受けるため帰国の途に就いた。

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 18日に行われたレースで、ファン・アメルスフォールト・レーシング(Van Amersfoort Racing)のマシンを駆っていたソフィア・フローシュ(Sophia Floersch)は、高速でコース外に投げ出されると、安全バリアーも飛び越えて後ろ向きに報道陣や関係者がいる場所に突っ込んだ。

 フローシュはその後、損傷した脊椎の修復と骨破片の除去をするため、9時間を超える大手術を受けた。骨の破片は脊髄周囲の危険な場所にあったが、試練を乗り越えたフローシュはレースへの復帰を決意している。

 マカオ市内の病院に1週間以上入院したフローシュは26日、「きょう帰国します。あと何日かで再び家族や友達と会えるのが本当に楽しみ」「世界中のファンの皆さまから頂いた支援に、今も胸がいっぱい」とフェイスブック(Facebook)に投稿した。

「2018年11月18日のマカオで、第二の人生の始まりを祝った。ここから新しい物語が幕を開ける。始まるのが待ちきれない。2019年に集中しよう」

 ギア・サーキット(Guia Circuit)で開催されたレースで16番手を走っていたフローシュは、直線での接触でコントロールを失うと、縁石に乗り上げながらトムス(TOM's Racing)の坪井翔(Sho Tsuboi)のマシンに当たって高く跳ね、高々と宙を舞いながらバリアーに突っ込んだ。

 事故の衝撃的な映像には、観客が息をのむ様子もとらえられており、フローシュ本人も助かったのは奇跡的だと認めている。(c)AFP