【11月25日 AFP】18-19フィギュアスケートグランプリ(GP)シリーズ第6戦、フランス杯(Internationaux de France 2018)は24日、グルノーブル(Grenoble)で各種目が行われ、男子シングル・フリースケーティング(FS)では米国のネイサン・チェン(Nathan Chen)が逆転優勝を果たした。

 前日のショートプログラム(SP)では首位から約10点差の3位と出遅れたチェンだったが、ウッドキッド(Woodkid)の「ランドオブオール(Land Of All)」に乗せたFSでは4回転フリップや4回転トーループ、4回転-3回転のコンビネーションジャンプなどを組み込み、184.64点をマーク。合計271.58点で同じ米国のジェイソン・ブラウン(Jason Brown)とロシアのアレクサンドル・サマリン(Alexander Samarin)を上回った。

 チェンは平昌冬季五輪でもショートで苦しみ、そこからフリーで見事に巻き返して5位に食い込んでいた。この後はカナダのバンクーバーで開催されるGPファイナルに出場するが、五輪連覇の羽生結弦(Yuzuru Hanyu)との直接対決が実現するかは、羽生がロシア杯(Rostelecom Cup 2018)で痛めた足首の回復次第となる。

 イェール大学(Yale University)の学生でもあるチェンは「フリーの演技はとてもうれしい。もちろん、ショートよりフリーの方が満足度は高い」「引き続きプログラムの完成度を高めて、テクニカルの面を伸ばしていくのが楽しみ」とコメントした。

 アイスダンスはフリーダンス(FD)が行われ、世界フィギュアスケート選手権(ISU World Figure Skating Championships 2018)王者で、平昌五輪銀メダルのガブリエラ・パパダキス(Gabriella Papadakis)/ギヨーム・シゼロン(Guillaume Cizeron)組が優勝した。

 リズムダンス(RD)で首位に立った仏カップルは、今季自己最高となるFD132.65点を記録すると合計216.78点をマーク。2位に入ったロシアのヴィクトリヤ・シニツィナ(Victoria Sinitsina)/ニキータ・カツァラポフ(Nikita Katsalapov)組に15点以上の差をつけて頭一つ抜けた存在だと証明し、世界選手権では4回目の優勝に近いことを改めて見せつけた。

 また、ペアではフランスのヴァネッサ・ジェームス(Vanessa James)/モルガン・シプレ(Morgan Cipres)組が、合計205.77点で優勝を飾っている。(c)AFP