【11月24日 AFP】スペイン1部リーグのレアル・マドリード(Real Madrid)は23日、2017年の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2016-17)決勝で、主将のセルヒオ・ラモス(Sergio Ramos)が反ドーピング規定に違反していたという疑惑を否定した。

 独誌シュピーゲル(Der Spiegel)によれば、ラモスは試合前にデキサメタゾン(dexamethasone)を使用したことを申告しなかったという。試合はレアルがイタリア・セリエAのユベントス(Juventus)に4-1で勝利している。

 レアルは発表の中で、ラモスが「反ドーピング規定を破ったことは一度もない」と主張した上で、欧州サッカー連盟(UEFA)は「世界反ドーピング機関(WADA)やUEFAの専門家による検証」を終えた後「本件の調査をすぐに打ち切った」と記した。

 さらにレアルは「同誌が伝えたその他の点について、われわれは不十分な証拠に言及するつもりはない」と続けている。

 デキサメタゾンはWADAの使用禁止リストに含まれているグルココルチコイドで、抗炎症作用を持ち、集中力を高める効果がある。WADAはドーピング検査中に申告される限り、選手が試合前にデキサメタゾンを使うことを禁止していない。

 また同誌は、ラモスとレアルのチームドクターが申告したのはデキサメタゾンではなく、WADAの禁止リストに指定されている別のグルココルチコイドのベタメタゾン(betamethasone)だったと主張しているが、UEFAは今回の誤りが手続き上のミスだったとして、レアルに罰則を科さなかったと伝えている。(c)AFP/Thomas ALLNUTT