【11月23日 AFP】タイの人気観光地プーケット(Phuket)沖で今年7月に船が沈没し中国人観光客47人が死亡した事故を受け、タイを訪れる中国人観光客が激減している。

 観光業はタイ最大の産業分野。安価に楽しめる海辺のレジャーやタイ料理、首都バンコクの歓楽街などを目当てに年間3500万人が訪れ、その4分の1を中国人が占める。

 しかし、7月にプーケット沖で主に中国人観光客を乗せた船が沈没し47人が死亡。その直後からタイを訪れる中国人観光客は急減し、前年同月比で8月は12%減、9月は15%減を記録した。

 観光・スポーツ省が21日に発表した統計によると10月は同20%減となり減少幅はさらに広がった。8~10月の3か月間に中国人観光客が支出した金額は約4億7600万ドル(約537億円)減ったという。

 太平洋アジア観光協会(PATA)の関係者は、「あまりにも多くの人が中国人観光客の獲得に重点を置き過ぎていた」と指摘し、ここ数か月の中国人観光客の減少はタイの観光業関係者に反省を促すものだと述べた。(c)AFP