【11月23日 AFP】サウジアラビアのムハンマド・ビン・サルマン(Mohammed bin Salman)皇太子は22日、トルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内でジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏が殺害された事件後初となる外遊を開始し、最初の訪問国アラブ首長国連邦(UAE)に到着した。

 国営サウジ通信(SPA)が王室発表として報じたところによると、サルマン皇太子は父のサルマン国王(King Salman)の指示により、多数のアラブの友好諸国を歴訪するとされるが、具体的な国名は明らかにされていない。

 UAEの国営首長国通信(WAM)によると、サルマン皇太子はアブダビ首長国のムハンマド・ビン・ザイド・ナハヤン(Mohammed bin Zayed al-Nahyan)皇太子の出迎えを受けた。

 サウジの緊密な同盟国であるUAEは、イエメン内戦でイランが支援するイスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装組織フーシ派(Huthi)と戦うサウジ主導の連合軍にも参加している。

 両皇太子は「地域的・国際的な」開発や「中東が直面する困難や脅威」について話し合ったとされるが、会談の詳細な内容は報じられていない。

 サルマン皇太子はこの外遊の後、来週アルゼンチンの首都ブエノスアイレスで開催される主要20か国・地域(G20)首脳会議に出席する予定。

 トルコ大統領府の報道官は、G20首脳会議に合わせて、同国のレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領がサルマン皇太子と会談する可能性があると述べた。実現すれば、カショギ氏殺害事件後初の直接会談となる。(c)AFP