【11月21日 AFP】インドネシアで発見されたマッコウクジラの死骸の胃から、プラスチック製のカップ115個とポリ袋25枚など、6キロ近くのプラスチックごみが見つかった。同国のごみ問題が浮き彫りになった形となり、環境保護運動家らの間では懸念が高まっている。

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 19日に発見された全長9.5メートルのクジラは、東南スラウェシ(Southeast Sulawesi)州にあるワカトビ(Wakatobi)国立公園の海岸に打ち上げられた。その死骸からは6キロ近くのプラスチックごみが見つかった。

 21日にAFPの取材に応じたワカトビの観光当局幹部によると、ビーチサンダルや裂けた防水シートなども見つかったという。

 世界自然保護基金(WWF)のインドネシア支部はソーシャルメディアで、同支部の職員がプラスチック製の袋やカップの他、ペットボトル4本とヤシの繊維でつくられた3.26キロの綱も発見したと明らかにした。

 クジラの死因は正確には分かっていないが、同支部で海洋生物保護を担当するドゥウィ・スプラティ(Dwi Suprapti)氏はAFPに対し、「プラスチックごみが死を招いた可能性がある」と述べた。

 インドネシアは中国に次ぐ世界第2位の海洋ごみ排出国で、毎年129万トンという膨大な量のごみが排出されると推算されている。(c)AFP