【11月21日 CNS】中国・江蘇省(Jiangsu)蘇州市(Suzhou)で18日に行われた「2018蘇州太湖マラソン大会」女子の部のゴール近くで、ハプニングが起こった。トップを走っていた中国人ランナーの何引麗(He Yinli)選手がラストスパートをかける中で、「ボランティア」がコースに入り、国旗を手渡そうとしたのだ。その結果、何選手はペースを乱し、並んで走っていたケニア人選手に距離を空けられ、遺憾にも銀メダルに終わったのだ。

 レースが最後の500メートルに差し掛かった時、何選手とケニア人選手は、ほぼ横並びで競い合って走っていた。その瞬間、道路脇にいたボランティアがコースに入り、何選手に国旗を差し出した。しかし、何選手はラストスパートに集中しており、ボランティアの国旗を受け取れず。ボランティアは何選手の後を100メートルほど追いかけたが、あきらめた。

 しかし、その直後に同じ状況が続けて発生。国旗を持った別の「ボランティア」が再度、コース上に出現。何選手に国旗を手渡そうとしたのだ。何選手は少しの間、国旗を手中に握っていたが、ラストスパートの手を振る動きの中で、雨で濡れた国旗は地面に落ちてしまった。

 何選手がペースを乱した間にケニア人選手がスパートをかけ、何選手を引き離すことに成功。金メダルを獲得した。試合終了後に発表された成績によると、何選手とのタイム差はわずか5秒だったという。

 試合中継の実況解説者は、この「ボランティア」を「非常識だ」と批判。「ボランティアは国旗を持って選手を追いかけてはならない。選手にとって、歯を食いしばって最後の力を振り絞らなければならない時に、場外からの妨害は影響が大きい」と語った。(c)CNS/JCM/AFPBB News