■王者ジョコ「僕を超えて」

「僕ら若手は、ブレークスルーを果たしかけている。カレン・カチャノフ(Karen Khachanov、ロシア)がパリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)を勝ったのは大きな出来事だった。彼のこともすごくうれしく思う」

「彼に負けたときは悔しかったけど、優勝はうれしかった。すごく良い友達だからね。ロジャーズ・カップ(Rogers Cup 2018)のときのステファノス・チチパス(Stefanos Tsitsipas、ギリシャ)もそう。確かにあのときのノバクはベストじゃなかったけど、それでもまぐれということは絶対にない」「ノバクのような選手は自分から倒しにいかなくちゃならない。彼は試合を譲ってくれるような選手じゃないからね」

 世界ランキング1位のジョコビッチも、ズベレフのファイナルズ優勝は男子テニスにとって大きな意味を持つかもしれないと話している。

「プロテニスの流れという意味で、僕たちのキャリアと似ている部分が多くある。できれば彼には僕を超えてもらいたい。本当にそう思っているんだ」「これまでの実績にふさわしい選手だし、時間もまだたっぷりある。けがをせず、そしてもちろん、これから数多くのタイトルを取ってほしい」

 多くの人が、ズベレフは今後の男子テニスを引っ張っていく選手になると考えている。しかし、そのことについて問われたズベレフ本人は慎重な答えを返し、今後もジョコビッチやフェデラーを中心とした状況が続くだろうと話した。

「優勝は最高だけど、将来については、まだまだ先は長い。たくさんのことが起こり得るし、たくさんのことが変わり得る。僕は全力でトップを目指すつもりだ。だけど素晴らしいテニスをしている選手は他にもいる」

「大きな大会では、これからも彼らが倒すべき相手として立ちはだかるだろう。そうであってほしい。つまり、全力で彼らを乗り越え、彼らと常に競い合っていたいんだ」「今はそれができていると感じる。ただ、まだ改善点も多い。僕はまだまだ若い。今年よりも良いテニスができるはずだ。もちろん今年も良い一年だったけどね」 (c)AFP/John WEAVER