【11月18日 AFP】大みそかにさいたまスーパーアリーナ(Saitama Super Arena)で行われるボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザー・ジュニア(Floyd Mayweather Jr.、米国)とキックボクサーの那須川天心(Tenshin Nasukawa)の試合について、主催する総合格闘技団体RIZINの榊原信行(Nobuyuki Sakakibara)実行委員長は17日、エキシビションマッチになるとしながらも、両者ともKOを狙いに行くはずだと話した。

 ボクシングで5階級制覇を果たし、無敗のまま引退した41歳のメイウェザーと、同選手のおよそ半分の20歳の那須川の一戦は、一時は突然の中止に追い込まれかけていたが、RIZINの榊原実行委員長によれば、メイウェザー側の「誤解」が解けたことで復活が決まった。メイウェザーも14日に米サイトTMZ Sportsで、「実現に向かっている。考えるまでもないことだ」と開催をにおわせていた。

 米ロサンゼルスへ飛んでメイウェザーとの話し合いに臨んでいた榊原実行委員長は、帰国した羽田空港(Haneda Airport)で報道陣に対し「試合はノン・オフィシャル・ファイト、つまり記録には残らない非公式戦」と話しつつ「スパーリングにはならない。お互いKOを目指して戦うことになる」と続けた。

 実行委員長によれば、いったん白紙になったのは、試合が公式戦として扱われるか否かでメイウェザー側が混乱していたことが原因だという。再び中止になる可能性について問われると「天変地異のような不測の事態でもない限り、もうキャンセルはない」と答えた。

 ルールについては、メイウェザーがTMZで「ちょっとしたボクシングのエキシビションだ」と話していた通り、蹴りなしのボクシングルールになることを榊原実行委員長も認めた。キックで無敗の那須川にとっては不利なルールだが、実行委員長は「奇跡を起こしてほしい」と話し、判定などの詳細については後日発表すると続けた。

 また榊原実行委員長によれば、契約の条件そのものは当初と変わっておらず、世界最高額のエキシビションのままだというが、具体的な額は明らかにしていない。(c)AFP