■「物事をかみしめること」

 世間の注目を浴びて6年が経つものの、生涯獲得賞金が合計1000万ドル(約11億円)近くにも上るコーが、まだ成人したばかりであることはつい忘れがちになる。

 もはや選手としてのピークは過ぎたと評価する人々に対し、5歳の時に初めてクラブを振ったコーは、ゴルフは競技寿命が長いスポーツであると強調し、「ゴルフは、ただ明日のためにするのではなく、10年先を見据えながらプレーするもの」という認識を示した。「とにかく前進し、必要な課題をこなして成長しなければならない」

 ラグビーニュージーランド代表のスター選手として知られるイズラエル・ダグ(Israel Dagg)の言葉として、コーは「とにかく物事をかみしめること」を信条としている。それは、自分が若くして矢継ぎ早に成功を収めてしまった時には、感じられなかったことだという。

「以前は自分にとってすごくうれしいことがあったり、いろんなことが起きたりした時は、『ワオ、すごい!』という感じだった」「今そういうことが起きたら、もう少し物事をよく実感できるかもしれない」

 それが、かつて10代の時に自分につきまとっていた「天才」という肩書を背負っている他の若手選手に対して、どうしても伝えたいメッセージであるというコーは、「物事をかみしめるように言いたい。すべては学習曲線と学習経験の一部なのだと」「私は常に学ぶことを心掛けている」と話した。(c)AFP/Peter STEBBINGS