【11月17日 AFP】サッカーオーストラリア代表のグラハム・アーノルド(Graham Arnold)監督は16日、指揮官としてすでに来年の第17回アジアカップ(2019 AFC Asian Cup)を見据える中、今週末に行われる韓国戦では単なる国際親善試合のつもりで戦う気はないという姿勢を示した。

 来年1月にアラブ首長国連邦(UAE)で開催されるアジアカップを控え、17日にブリスベンで行われるオーストラリアと韓国の一戦は、双方にとって本番に向けた予行練習の様相を呈している。2015年のアジアカップ決勝では、オーストラリアが韓国を下して優勝を果たした。

 アーノルド監督は報道陣に対して、「アジアカップは目前に迫っている。私としては親善試合のつもりはまったくない。練習の成果を出し切り、必ず勝って自信と確信を積み上げていく」とすると、「エネルギーがみなぎっている。高い活力で練習に臨み、チームのスピードを増し、あらゆる創造性を駆使し、柔軟なシステムで自由に動きながら選手の能力を示していく」と述べた。

 オーストラリアはティム・ケーヒル(Tim Cahill)とマイル・ジェディナク(Mile Jedinak)が代表を引退し、チームで最も経験豊富な2人のベテラン選手抜きで韓国戦に臨むことになる。ケーヒルに関しては、イングランド代表を退いたウェイン・ルーニー(Wayne Rooney)が15日に英ロンドンのウェンブリー・スタジアム(Wembley Stadium)で1試合限りの代表復帰を果たしたように、来週シドニーで行われるレバノン戦に特別招集される予定となっている。

 膝の手術を余儀なくされることになったダニエル・アルザニー(Daniel Arzani)も欠くことになるサッカルーズ(Socceroos、豪代表の愛称)だが、スコットランド出身のウインガー、マーティン・ボイル(Martin Boyle)が最近になってオーストラリアの市民権を取得し、代表としてのプレーが可能になった。

 アーノルド監督はジェディナクを引き継ぐ次の主将については明らかにしていないが、トレント・セインズバリー(Trent Sainsbury)やマーク・ミリガン(Mark Milligan)、マシュー・ライアン(Mathew Ryan)らが後任の筆頭候補に挙がっている。

 対する韓国は、イングランド・プレミアリーグのトッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)でプレーするFW孫興民(Heung-Min Son、ソン・フンミン)に加え、兵役免除のために虚偽の書類を提出して代表から永久追放処分となったDF張賢秀(Jang Hyun-soo、チャン・ヒョンス)を欠いている。

 韓国では健康な男子は基本的に全員、18歳から28歳までの間に約2年間の兵役に服す必要があることが法律で定められているが、五輪のメダリストとアジア競技大会(Asian GamesAsiad)の金メダリストは特別にこれを免除される。(c)AFP