【11月17日 AFP】ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は16日、米大統領選へのロシア介入疑惑の捜査を指揮するロバート・モラー(Robert Mueller)特別検察官がホワイトハウス(White House)に向けた書面の質問に対し、自ら回答を書き終えたと明らかにした。ただし、まだ提出はしていないという。一方で、捜査は「魔女狩り」だと改めて激しく非難した。

 モラー氏は2016年の大統領選でトランプ氏がロシアと共謀関係にあったとの疑惑を捜査しており、またトランプ氏がその捜査を不法に妨害したかについても調べている。トランプ氏がモラー氏の質問に回答するのかどうかについては、長らく憶測を呼んでいた。

 モラー氏率いる捜査チームは今年に入り、ロシアとの共謀疑惑と捜査妨害の可能性について、ホワイトハウスに多数の質問項目を提出。捜査チームとホワイトハウスはそれ以降、トランプ氏に回答の義務があるのか、また直接聴取の可能性も含め同氏がどのように回答するかをめぐり、駆け引きしていたとされる。

 トランプ氏の顧問弁護団は、モラー氏がトランプ氏をわなに陥れ、偽証罪に問おうとしていると批判している。

 トランプ氏は、ホワイトハウスで記者団に対し、「質問には苦労せずに答えた」が「まだ提出はしていない。ご承知のように私は少々忙しいので」とコメントする一方で、「(ロシアとの)共謀はなかった」と主張し、「このような魔女狩りは決して行われるべきではなかった」と述べた。 (c)AFP/Paul HANDLEY