【11月17日 AFP】米カリフォルニア州史上最悪の規模となった森林火災で、現場から車で3時間かかる距離にあるサンフランシスコの湾岸エリアでは16日、火災の煙による大気汚染のため学校や観光名所が閉鎖され、住民らに外出を控えるよう呼び掛けられた。

「キャンプファイア(Camp Fire)」と名付けられたこの火災は、今月8日に同州北部で発生。これまでにシカゴとほぼ同じ面積が焼失し、行方不明者は600人以上、63人の死亡が確認された。

 火災現場から290キロ南西のサンフランシスコでは、空気質指数(AQI)がバングラデュの首都ダッカと同水準でインドのコルカタよりも悪い213に達し、すべての公立学校が休校とされ、同市を象徴するケーブルカーも運行を休止した。サンフランシスコ市のロンドン・ブリード(London Breed)市長は、輸送手段の確保のため公共バスを1日無料にすると発表した。

 ソーシャルメディアには、有名なゴールデンゲートブリッジ(Golden Gate Bridge)が濃いスモッグに包まれた様子を捉えた写真が複数投稿された。

 シエラネバダ(Sierra Nevada)山脈の麓に位置する同州北部の町、パラダイス(Paradise)では約1万軒の家屋が焼失した。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は17日に同州を訪問し被災者を見舞う予定になっている。(c)AFP/Javier TOVAR