【11月16日 AFP】トイレで用を足した後、通常はそのまま下水に流される尿だが、将来的にはこれが有効活用されるかもしれない。人の尿が、環境配慮型の建築資材として生まれ変わる可能性があるのだ。

 南アフリカにある大学の研究チームが開発に成功したのは、人の尿を使った「れんが」。環境に優しい建築資材の探求における最新の革新的成果の一つだ。

 この種のものとしては世界初となるこの「バイオれんが」の開発をめぐっては、粘土やコンクリートでできた一般的なれんがに代わる持続可能な代替物へとつながることが期待されている。

 試作品のバイオれんがは、貝殻の自然形成に類似した方法で尿から「成長」させた。れんがの形成には6~8日かかる。

 この画期的な発明を考案したのは、南ア・ケープタウン大学(UCT)の学生2人と講師1人からなる研究チームだ。

 政府が運営する水研究委員会(WRC)からの助成を受け、バイオれんがの実行可能性の研究が昨年、合成尿素を用いて始められた。その後、研究は人の尿を使用する段階へと移行した。

 1年後、研究チームは初のバイオれんがを実験室内で作ることに成功した。バイオれんがを作るには、尿と砂とバクテリアを混ぜ合わせ、「微生物炭酸塩沈殿」として知られる自然作用を利用する。

 研究はまだ初期段階にある。これまでのところ、れんがを1個作るのに最大で30リットルの尿が必要となる。研究で用いた尿は、大学の男子学生らから専用の小便器を通じて提供されたものだ。

 現在、最初の試作れんが3個が公開されている。重量感のある灰色のれんがは、標準的な石灰岩と見分けがつかないほどだという。