【11月16日 AFP】バドミントン男子、世界ランク1位の桃田賢斗(Kento Momota)は15日、自身の「ビッグヒーロー」であり、がんの治療を無事に終えて先日競技への復帰計画を明したリー・チョンウェイ(Chong Wei Lee、マレーシア)と再び一戦を交えたいという強い願望を明かした。

【関連記事】リー・チョンウェイ、鼻のがんで治療中と判明

 バドミントン界のレジェンドであるリーに対し、桃田は直近のインドネシア・オープン(BLIBLI Indonesia Open 2018)での黒星を含めて通算戦績を2勝2敗の五分としているものの、憧れの存在である36歳ともう一度対戦することを熱望している。

 現在、香港オープン(YONEX-SUNRISE Hong Kong Open 2018)に出場している桃田は、報道陣に対して、「彼のことは今も敬愛していて、自分にとってはビッグヒーローだ」「彼と再びコートでシャトルを打ち合いたい。だから、早いうちに復帰してくれることを心から願っている」とコメントした。

 リーは前週、鼻のがんの治療が順調で今年中には練習に復帰する意向を示した上で、現役を引退するつもりは毛頭ないと強調。自身にとって通算5回目となる東京五輪で、これまであと一歩のところで手が届かなかった金メダルを目指すことを視野に入れている。

 10年以上にわたりバドミントン界をけん引してきたリーと中国の林丹(Dan Lin、リン・ダン)という2大スーパースターに対して、桃田は以前から競い合うことを目指していると公言してきた。

 香港オープンの1回戦で林と激突し、持てる力を振り絞って白星をもぎ取った桃田は、15日に行われた同胞である常山幹太(Kanta Tsuneyama)との2回戦では、精神的に忍耐力が試される展開に直面。17-21、21-17、21-16で辛勝した後、「スピードを加速しようとしたけれどうまくいかず、本当に厳しい試合だった」とコメントした。

 違法賭博への関与で約1年の出場停止処分を受けた後、今年世界ランク1位まで上り詰めた桃田は、3回戦で第18回アジア競技大会(18th Asian GamesAsiad)覇者のジョナタン・クリスティー(Jonatan Christie、インドネシア)と対戦する。クリスティーは15日の2回戦で、アンソニー・ギンチン(Anthony Sinisuka Ginting)との同胞対決を21-15、25-23で制した。(c)AFP/Sean GLEESON