【11月20日 Xinhua News】「独身の日」(11月11日)のネットショッピングイベントで、天猫(Tmall)の物流受注総数は1日で10億4200万件に達した。これは10年前の中国宅配業界の年間受注件数に相当する。しかし中国遼寧省瀋陽市の多くの物流会社を訪問調査したところ、どこも正常に効率よく稼働していた。物流会社の社員の一人は、「独身の日」で配送がパンクしたのは昔の話だとコメントした。

 13日午前、瀋陽で配達員をしている黄国竜(Huang Guolong)さんは、すでに「独身の日」の300件目の小包を消費者に届けていた。黄さんは、1件目を届けたのは11日の午前中だったと教えてくれた。

  配達員 黄国竜さん

 今朝も荷物が大量に来ましたが、7時過ぎにはもう受け取って、配送を始めていましたよ。以前なら、まずこれほど早くは来なかったでしょうし、われわれもこれほど手際よくはさばけなかったはずです。7時過ぎにはたぶん倉庫からの出荷もまだで、お客様が受け取れるのは最短でも8時以降だったでしょう。

 【解説】黄さんが初めて「独身の日」を経験したのは2009年のことだ。同年の発注件数は全国で26万件に過ぎなかったが、黄さんは当時の情景を「パンク」という言葉で振り返った。

  配達員 黄国竜さん

 以前のように13日や14日まで待って一括出荷ということはなくなりました。こんなふうに「独身の日」の小包を分割出荷しています。ですから以前のように一度に大量の荷物が到着することはなく、届く順にどんどんさばくようになっています。

 【解説】中国の宅配便取扱件数はこの10年で激増し、配送スピードも劇的に改善された。かつての人力頼みで粗雑な運営が、今ではデジタル化、スマート化された物流モデルに様変わりした。

  某宅配会社瀋陽エリア広報部の責任者 白広海(Bai Guanghai)さん

 ビッグデータやクラウドコンピューティングなどのテクノロジーを通じて履歴データの変動の規則性を分析し、取扱件数予測を都市行政区域の配送拠点ごとにまで高め、各業務の流れをよりコンパクトにし、全体としてより合理的で高効率なリソース配置を実現しました。

 【解説】スマートロボットによる出庫、スマートカーによる小包仕分けで劇的に効率が上がり、配達員の配送サービスにかかる時間も短縮された。

  某宅配会社の企業常駐営業代表者 雷暁華(Lei Xiaohua)さん

 われわれは担当者を常駐させて、お客様のために仕分け・検品を行っています。検品や荷造りなどもわれわれ順豊(SFエクスプレス)の重要な業務の一環です。

 【解説】この10年、「独身の日」の売上額と受注件数は最高記録の更新を重ね、宅配物流業界もまた共に変化してきた。今では高速鉄道などの交通機関がさらなる物流のスピードアップを可能にし、各種スマート設備も配送効率の大幅アップに貢献している。(c)Xinhua News/AFPBB News