【11月15日 AFP】物議を醸している国際ボクシング協会(AIBA)のガフル・ラヒモフ(Gafur Rakhimov)新会長は14日、五輪からの除外が危惧されている同競技が「反ドーピングの規定に100パーセント対応」したと述べた。

 インドのニューデリーで行われた記者会見で、67歳のラヒモフ氏は「ボクシングは今後も五輪の競技種目であり続ける」と公約した。

 ラヒモフ氏が誓約した2日前にAIBAは、国際オリンピック委員会(IOC)に向けて、2020年東京五輪の競技種目からボクシングが外れる恐れを取り除くことを求める重要な報告書を送っており、ボクシングの五輪での競技実施の判断は、来月東京で行われるIOC理事会で決定されることになっている。

「反ドーピングや清廉性、ガバナンス、財政といった諸問題」に対処したこの報告書は、競技の浄化を図るAIBAの姿勢を概説しているとラヒモフ氏は話している。

 36人のレフェリーやジャッジが資格停止になり、八百長の疑いが調査された2016年リオデジャネイロ五輪でスキャンダルが発覚してから、IOCはボクシングにしびれを切らしていた。

 女子世界選手権(AIBA Women's World Boxing Championships 2018)の開幕セレモニーに出席したラヒモフ氏は、報道陣に対し「われわれは過去から悪い形で受け継いできたレフェリングシステムの改善に取り組み続ける」と述べた。

 ウズベキスタン出身の実業家で、今月3日にAIBAの会長に選出されたラヒモフ氏は、IOCとの関係回復に努めている。

 会長就任前にも暫定的に同職に就いていたラヒモフ氏は、米財務省から組織犯罪との関係性が疑われていたが、その疑いを否定し続けている。

 同氏はまた「ボクシングにとっての最大の利益」を目指して活動していると主張した。

「不足していたりIOCから懸念されていたりするあらゆる領域を改善するため、AIBAは常にIOCとの協調を期待している」 (c)AFP/Faisal KAMAL