【11月15日 AFP】内戦下にあるイエメンの暫定政権側部隊は14日、要衝の港湾都市ホデイダ(Hodeida)を掌握するイスラム教シーア派(Shiite)系の反政府武装組織「フーシ派(Huthi)」に対する攻撃を中止した。これに先立ち、暫定政権を支持するアラブ首長国連邦(UAE)は、国連(UN)による「早期」の和平交渉を支持すると表明している。

 暫定政権軍の関係者3人はAFPに対し、イランとつながりのあるフーシ派への攻撃を、追って通知があるまで中止するよう「命じられた」と語った。ただし、フーシ派からの攻撃があれば作戦を再開するとしている。

 これに先立ち、暫定政権を支援するサウジアラビア主導の有志連合に参加するUAEのアンワル・ガルガーシュ(Anwar Gargash)外務担当国務相は、「スウェーデンでの国連主導による交渉の早期開催」をUAEは歓迎すると表明。交戦中の各派閥に向け、外交努力を駆使するよう強く求めた。

 国連は年内の和平交渉開始を目指しており、スウェーデンが交渉会議の開催国として名乗りを上げている。

 暫定政権軍と有志連合軍はホデイダをめぐってフーシ派への攻勢を強めていたが、12日間に及ぶ戦闘は膠着(こうちゃく)状態に陥りつつあった。

 紅海(Red Sea)沿岸のホデイダを2014年から支配するフーシ派は13日、系列テレビ局「アルマシラ(Al-Masirah)」を通じ、ホデイダでの「市街戦」も辞さない構えを示していた。

 一方、AFPの取材に応じた暫定政権軍の関係者は、戦闘中止は民間人や人道支援関係者、負傷者に安全な通行を確保するためだと説明。「数日中に」大規模な作戦を開始する予定で、「ホデイダと西部沿岸全てを解放するまで戦闘は終わらない」と述べていた。(c)AFP/Amal Mohammed with Dana Moukhallati in Dubai