【11月14日 AFP】米連邦捜査局(FBI)は13日、米国内で2017年に起きたヘイトクライム(憎悪犯罪)は7175件と、前年(6121件)から17%急増したと明らかにした。増加の理由は説明していないが、ドナルド・トランプ(Donald Trump)政権下でヘイトクライムが増えていることが統計で裏付けられた形となる。

 2017年のヘイトクライム発生件数は2008年以降で最多。人種に根差すもののほか、宗教、性差、性的指向に基づくものなど、すべての種類で増えた。

 人種に根差すヘイトクライムで最も多く標的にされたのはアフリカ系米国人。宗教ではユダヤ教徒だった。

 支持・不支持がはっきり二分されるトランプ大統領の誕生を機に、全米で社会的・政治的緊張が高まったと感じられている。

 FBIは、ヘイトクライムの発生を報告する区域が以前よりも増えてきていると言及している。

 米国では今年に入ってもヘイトクライムが後を絶たず、先月も東部ペンシルベニア州ピッツバーグ(Pittsburgh)のシナゴーグ(ユダヤ教礼拝所)で反ユダヤ主義者の男が銃を乱射し、11人が死亡する事件が起きている。(c)AFP