【11月14日 AFP】(更新)パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)でパレスチナ武装勢力とイスラエルとの大規模な衝突が起きた問題で、同地区を実効支配するイスラム原理主義組織ハマス(Hamas)などは13日、エジプトの仲介による停戦を発表した。ガザでは衝突が激化し、全面紛争に発展する恐れも出ていた。

 一方、国連安全保障理事会(UN Security Council)はクウェートとボリビアの要請を受けて、今回の衝突をめぐり非公開の緊急会合を開いた。しかし外交官らによると、危機を収束させる方法について合意には至らなかった。米国が議論を認めなかったもようだ。

 ハマスをはじめとする武装勢力は共同声明を出し、イスラエル側も攻撃を自粛することを条件に停戦に応じると発表。ただイスラエルの首相府や軍はこの発表に関するコメントは出しておらず、強硬派のアビグドル・リーベルマン(Avigdor Lieberman)国防相は攻撃中止を支持しないとする声明を出した。

 今回の衝突は、2014年のガザ紛争以降で最悪の規模となった。ガザでは、イスラエル軍による空爆で約24時間のうちにパレスチナ人7人が死亡。またガザからはイスラエル南部に向けてロケット弾や迫撃砲約460発が発射され、27人が負傷、うち3人が重傷を負ったほか、住民数万人がシェルターに避難した。

 イスラエルの都市アシュケロン(Ashkelon)の建物をロケット弾が直撃した際には、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸(West Bank)から働きに来ていたパレスチナ人1人が死亡した。(c)AFP/Sakher Abou El Oun with Mike Smith in Jerusalem