【11月14日 東方新報】中国国際放送局(CRI)によると、2018年「独身の日」の大特価セールが終わった。データによると、ネットショッピング大手の天猫(Tmall)はこの日1日で2135億元(約3兆5000億円)の売上を記録した。また別の大手Eコマース業者である京東商城(JD.com)は、今月1日午前0時から11日午前0時までの受注金額があわせて1598億元(約2兆6189億円)となった。専門家は、「中国人の消費意欲や消費レベルの向上を反映している。また、ECの普及に伴い、購入品がより国際化している」と分析している。

 09年に11月11日が「独身の日」となり、今や世界的な値引きセール実施の日になった。この間、阿里巴巴集団(アリババ・グループ・ホールディング、Alibaba Group Holding)が毎年発表するデータから、中国人の消費生活の傾向や特徴が見えてくる。09年にはこのセールによる売上高は5200万元(約8億5220万円)だったが、今年は、アリババの傘下であるTmallはセール開始からわずか21秒で売上は10億元(約164億円)を突破し、11日午後11時には注文件数が10億件の大台を突破した。これについて国務院発展研究センター新経済研究室の朱敏(Zhu Min)主任は、「過去10回分の消費データを見れば、中国人の消費レベルが高まっていることがわかる」と述べた。

 アリババによると、アパレル用品や化粧品、ぜいたく品などが大盛況だったほか、趣味や嗜好で購入する傾向が強まっているという。アップルの新しい携帯電話は30分内に売上1億元(約16億4000万円)を突破した。また、高品質なものや輸入品が人気を集めている。天猫でのセール開始から9時間の売上状況を見ると、日本製のフェイスケア用品や紙おむつ、英国ブランドのドライヤーなど、わずか1時間で1000万元分(約1億6400万円)が売れた商品もあった。商務部研究院の周密(Zhou Mi)研究員はこのような現象について、「Eコマースにより輸入品がどんどん中国に流れ込み、消費の選択が広まっているほか、業者の間で競争が進み、供給側がレベルアップしている」と述べた。(c)東方新報/AFPBB News