【11月13日 AFP】ラグビー日本代表のジェイミー・ジョセフ(Jamie Joseph)ヘッドコーチ(HC)は12日、英ロンドンのトゥイッケナム(Twickenham)で17日に行われるイングランド代表とのテストマッチを控え、敵将であるエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)HCの助言通りに「寺に行ってお祈りする」予定はないと強調した。

 日本代表の元指揮官であるエディーHCは、10日に行われた本拠地でのニュージーランド戦で15-16の逆転負けを喫した悔しさを晴らすべく、2019年W杯日本大会(Rugby World Cup 2019)の開催国には「容赦」しないと誓っている。

 しかし、現役時代にはオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)でプレーしたジョセフHCは「ボールをつかむと、選手たちは本当に生き生きとプレーしている。われわれには違う戦法がある。他のチームと比べて体格が劣る分、機敏さがある」とすると、「厳しいコンディションの中では自分たちの試合が難しくなるから、天候に関しては少し神頼みすることになる。寺に行く予定はないがね!」と笑いながら話した。

 雨に見舞われる中で8万2000人が詰め掛けたトゥイッケナムでの試合で、オールブラックスが0-15からイングランドに逆転勝利を収めた試合に心を奪われたというジョセフHCは、「選手全員があの試合を見ていた。私も足を運んだが、本当に良い試合だった。あれこそがラグビーだと思う」「しかし、われわれとオールブラックスのプレーは別物であることに加え、イングランドが数試合をこなしていることで、今週末の試合は一味違うものになると思う」と語った。

「とにかく、自分たちのラグビーをプレーするだけだ。われわれは他のチームのように大きくないから、素早いプレーをしていきたい」「キックオフの際には、雨でないことを望む。われわれはここ数年間、自分たちのラグビーができれば、相手を追い詰められるということを示してきたと考えている」

 スーパーラグビー(Super Rugby)のオタゴ・ハイランダーズ(Otago Highlanders)で指揮を執った経歴を持つジョセフHCはまた、イングランドがニュージーランドに対してトライの数では2-1で上回っていたことを思い起こしながら、「オールブラックス戦の彼らはついていなかったと言える」「しかし、試合でチームが全力を尽くし、好調イングランドに向かっていけるようにすることしか考えていない」と気を引き締めた。

 来年のW杯で初のベスト8入りを目指している日本は、エディーHCの下で出場した2015年イングランド大会のプールステージで、南アフリカを34-32で破る歴史的な番狂わせを演じており、ジョセフHCは「日本はたくさんの経験を積んでいて、W杯に向けて順調に前進している」「成長という観点で言えば、チームはこの数年で良いパフォーマンスを示しているし、その経験が役立っている」と話した。(c)AFP