【11月13日 AFP】イスラエルは12日、パレスチナ自治区ガザ地区(Gaza Strip)を空爆し、パレスチナ人3人が死亡した。同日先にガザ側からイスラエル側に向けて多数のロケット弾が発射されたことを受けての措置だとしている。暴力の再燃で、同域の安定に向けた取り組みが阻害される恐れが出ている。

 イスラエル軍は、イスラム原理主義組織ハマス(Hamas)が実効支配するガザ地区からロケット弾や迫撃砲などとされる80発前後が発射されたことへの報復として、武装地区20か所以上を攻撃したことを明らかにした。

 ガザからの攻撃の一部は、ミサイル防衛システムで迎撃したとしている。

 イスラエル軍によると、ガザからの攻撃でイスラエルのバス1台が被弾し、医療関係者らの話では1人が重傷、さらに南部スデロット(Sderot)からの6人が軽傷を負ったという。

 またイスラエル警察は、南部の別の町ネティボット(Netivot)でロケット弾が民家1軒を直撃したとしている。

 ガザ保健当局は、イスラエルの空爆でパレスチナ人3人が死亡したと発表。武装勢力「パレスチナ解放人民戦線(PFLP)」は、死者のうち2人が同組織の所属だったとしている。

 前日11日には、イスラエル軍の特殊部隊がガザ地区で軍事作戦を行った際に衝突が発生し、ハマス軍事部門の現地司令官1人を含むパレスチナ人7人と、イスラエル軍将校1人が死亡。

 ハマスは、イスラエルによるこの軍事行動に対する報復だとして、ガザ地区の全てのパレスチナ武装集団を代表しロケット弾攻撃を行ったと認めている。

 映像は、ガザ地区ガザ市(Gaza City)でイスラエルが行った空爆。12日撮影。(c)AFP/Sakher Abou El Oun