【11月13日 AFP】(更新)「スパイダーマン(Spider-Man)」や「ハルク(Hulk)」といったスーパーヒーローの生みの親となったアメコミの巨匠スタン・リー(Stan Lee)氏が12日、ロサンゼルスで死去した。95歳だった。

 マーベル・コミック(Marvel Comics)の作家として大衆文化に革命を起こしたリー氏は近年、複数の病気を患っていた。

 ニューヨーク生まれのリー氏がアメコミ業界に足を踏み入れたのは偶然のめぐりあわせによるもので、きっかけは十代の頃におじの紹介で、コミック作家が使うインクを充填(じゅうてん)したり、コーヒーを用意したりする仕事を始めたことだった。コミック作品で本名のスタンリー・リーバー(Stanley Lieber)を使用しなかった理由については生前、「いつか『米国を代表する偉大な小説』を書くつもりだったから、こんなくだらないコミックに実名を使いたくなかった」と説明していた。

 アメコミ作家となったリー氏は、他の作家やイラストレーターらと共に、生き生きとした想像力を紙上で発揮し、「スパイダーマン」や「ブラックパンサー(Black Panther)」、「X-メン(X-MEN)」、「ファンタスティック・フォー(Fantastic Four)」などを世に送り出し、最終的には発行人として数十年にわたりマーベルを率いた。

「アイアンマン(Iron Man)」や「ソー(Thor)」、「ドクター・ストレンジ(Doctor Strange)」といったキャラクターは近年、映画シリーズとなって数億ドル規模の興行成績を達成している。(c)AFP