【11月14日 東方新報】中国国際放送局(CRI)によると、中国・広東省(Guangdong)珠海(Zhuhai)で6日から11日にかけて開催された第12回中国国際航空宇宙飛行博覧会(China International Aviation and Aerospace Expo)では、飛行高度、飛行時間、ステルス技術などに優れた無人航空機(ドローン)製品が注目を集めた。

 無人航空機について、専門家は「世界の航空工業で最も活気ある分野」と示した上で、現在、中国製品が技術で世界トップレベルにあり輸出量は世界一であると話す。

 今回の博覧会でも、無人航空機ブームは依然として続いている。

 中船重工海空智能装備(CSIC Aeromarine Intelligent Equipment)は、固定翼式の無人航空機とマルチコプター式無人航空機を複数展示、その一部は海上運用を想定しているという。同社試験保障センターの韓小龍(Han Xiaolong)副主任は、「われわれが研究開発した無人航空機回収システムは、海上運用の際のボトルネックを解決できる。自社の無人航空機のほとんどは、滑走無しで離陸し、弾丸の発射を主な機能としているが、回収面での機能としてパラシュートやワイヤー式フックなども備え、降下の際に滑空する必要がなくなっている」と紹介する。

 また今回、最も注目された機体の一つが、中国航天科技集団(China Aerospace Science and Technology Corporation、CASC)が開発したレインボー「彩虹(Caihong)」シリーズの新型ステルス無人航空機、レインボー7(彩虹-7)型だ。

 初公開となる同機は、高空飛行と長時間飛行、亜音速(あおんそく)でのステルス飛行といった性能を備え、危険度の高い環境下での長時間の偵察、対空防衛、作戦支援などの任務に対応できるようになるという。無人航空機レインボーシリーズの石文(Shi Wen)チーフエンジニアは、「同機の初飛行と性能試験は2年以内に完了するだろう」と話している。

 レインボーシリーズは偵察機能と戦闘機能の一体化を特徴とした輸出量が最も多い国産軍用機で、同シリーズは豊富なタイプの機種を揃え、世界十数の国と地域に輸出されている。(c)東方新報/AFPBB News