【11月12日 AFP】ラグビーイングランド代表のエディー・ジョーンズ(Eddie Jones)ヘッドコーチ(HC)が、2015年のW杯イングランド大会(2015 Rugby World Cup)まで自身が率いた日本代表との17日のテストマッチを前にして、日本はお祈りをしておいた方がいいと古巣相手でも容赦はしない姿勢を示した。

 イングランド代表は、2018年の前半にテストマッチ5連敗を喫し、エディーHCの身辺が騒がしくなっていたが、11月のテストマッチシリーズは初戦の南アフリカに12-11で勝利。10日の世界王者ニュージーランド戦は15-16で敗れはしたものの手応えのある内容で、指揮官をめぐる議論も沈静化し、17日の日本戦に向けた士気は高いとみられる。

 日本は英ブライトン(Brighton)で行われたW杯の南アフリカ戦で、34-32のラグビー史に残る勝利を収めた。そのときの指揮官だったエディーHCは、日本が今回もイングランドの地で番狂わせを狙っていることを分かっている。

 日本のリーチマイケル(Michael Leitch)主将は先日、「エディーさんにはたくさんしごかれたから、お礼を返したい」と話している。

 これに対してエディーHCは、「祈れ、祈れ、祈れ。寺へ行って祈るといい。ひたすら祈ること。それが最善だ。われわれは絶対に容赦しない。もし私が日本側なら不安になるね」と鋭く切り返した。

「彼らが自信たっぷりに臨んでくるのは分かっている。彼らの言葉も少し聞いた。ずいぶんと生意気なことを言っているようだが、気をつけた方がいいんじゃないかな」

 日本戦については、「格下」相手の試合ということで控え組の選手に経験を積ませるのではないかという話も出ていたが、HC本人は現状の最強メンバーで挑むことを考えている。ただしロックのジョージ・クルーズ(George Kruis)、共同キャプテンでフッカーのディラン・ハートリー(Dylan Hartley)はそれぞれけがを抱えており、その状況次第となる。

 また、膝や胸、鼠径(そけい)部、太もものけがで長く代表を離れていたマヌ・ツイランギ(Manu Tuilagi)は、今回も起用を見送られる可能性が高い。

 日本戦へどう準備するかという問いに「すしと酒だ!」と応じたエディーHCだが、主力を休ませるつもりはあるかという質問に対しては、真剣な様子で「それは論理的ではない。非論理的だ。どうやってトレーニングすればいいんだ? 練習できるのは3日しかない」「短いスパンでどれだけ安定した力を出せるかを知る良いテストになるし、W杯の良いシミュレーションになる」と答えている。

 そして「日本は世界の中でもキックがかなり多く、非常に優れた守備組織を備えている。また、良い若手も何人か加わった」と話し、2019年のW杯開催国を相手に「お祭りラグビー」をしようとするなど問題外だと強調した。

「われわれはこの試合を真剣にとらえているし、だからこそ、このゲームでは絶対に容赦してはならない。バーバリアンズ(Barbarians)がやるような試合が見たいなら、今回は来ないで家にいた方がいい」 (c)AFP/Julian GUYER