【11月10日 AFP】フランスを訪問中のドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領は10日、エマニュエル・マクロン(Emmanuel Macron)仏大統領と会談した。第1次世界大戦(World War I)終結の記念式典に出席するために同国を訪れたトランプ氏はこれに先立ち、「真の欧州軍」の必要性を訴えたマクロン氏を「無礼だ」とこきおろしていた。

 両氏は同国の首都パリにあるエリゼ宮(Elysee Palace、仏大統領府)の階段上で握手。トランプ氏は協議入りする前に親指を立ててみせた。会談で両氏は、欧州の防衛問題などをめぐる不和の解消を目指す。

 トランプ氏はパリに到着して早々、欧州連合(EU)独自の軍創設を提案していたマクロン氏をツイッター(Twitter)でやり玉に挙げ、「マクロン大統領は、欧州を米国、中国、ロシアから自衛するために独自の軍を創設すべきだと提案した」「非常に無礼だ。欧州はまず初めに、北大西洋条約機構(NATO)の公正な分担金を支払うべきだ。米国が払っているからな!」と投稿した。

 トランプ氏のホスト役を務めるマクロン氏は今週、地元ラジオ局「ヨーロッパ1(Europe 1)」のインタビューで「真の欧州軍」が必要と主張。特にトランプ氏が1987年に結ばれた中距離核戦力(INF)廃棄条約からの離脱を表明してからは、米国のパワーから自立するためにEUの合同軍が必要だと述べた。

 欧米諸国におけるネット上での選挙干渉にも触れ、「われわれは中国とロシア、さらには米国に対しても自衛しなければならない」と発言している。(c)AFP/Jerome CARTILLIER and Clare BYRNE