【11月11日 AFP】18-19イングランド・プレミアリーグは10日、第12節の試合が行われ、レスター・シティ(Leicester City)は0-0でバーンリーFC(Burnley FC)と引き分けた。レスターはウィチャイ・シーワタナプラパー(Vichai Srivaddhanaprabha)会長がヘリ事故で死亡してから初のホームゲームで、亡き会長に哀悼の意を表した。

 ウィチャイ会長は10月27日、本拠地キング・パワー・スタジアム(King Power Stadium)からヘリコプターで飛び立った直後に乗機が墜落し、4人の同乗者とともに命を落とした。

 その悲劇後、初めてのホームゲームとなったバーンリー戦では、試合前にハリー・マグワイア(James Maddison)やジェームズ・マディソン(James Maddison)ら選手が1万人のファンと一緒にスタジアムへ行進した。

 スタジアムでは、会長の息子であるアイヤワット(Aiyawatt Srivaddhanaprabha)氏らが花輪をささげ、2分間の黙とうでウィチャイ会長を悼んだ。ファンは「いつまでも私たちの心に」と書かれたタオルマフラーを掲げながら涙を流し、会長の年齢と同じ60分には拍手も鳴り響いた。

 ウィチャイ会長の下で、2016年に奇跡のプレミアリーグ制覇を成し遂げたレスターは9日、胸に迫る会長の追悼動画を公開し、スタジアムに銅像を建てる計画も発表している。

 レスターの選手は、カーディフ・シティ(Cardiff City)に1-0で勝利した前節終了後、葬儀に参列するため多くの選手がタイへ飛んだ。それでもチームは疲れを見せずに相手を圧倒したが、会長へささげる決勝ゴールを挙げることは最後までできなかった。

 クロード・ピュエル(Claude Puel)監督は「たくさんの感情があふれる難しい試合だった。きょうは運がなかったが、選手のパフォーマンスを誇りに思う。この状況の中でベストを尽くしてくれた」と話した。

「試合の準備をするのが難しい1週間だった。トレーニングできず、バンコクへの長いフライトもあった」「会長のためにも、こういったプレーを続けられると思いたい」 (c)AFP/Steven GRIFFITHS