【11月10日 AFP】男子テニス、世界ランキング1位のノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)は9日、来月サウジアラビアで予定されていたラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)とのエキシビションマッチが、ナダルのけがを理由に中止になったと明らかにした。

 両選手は来月22日にサウジアラビア西部の沿岸都市ジッダ(Jeddah)で対戦する予定だったが、先月にトルコ・イスタンブールのサウジ総領事館内でジャーナリストのジャマル・カショギ(Jamal Khashoggi)氏が殺害された事件を受けて、出場辞退を求める声が高まっていた。

 英ロンドンのO2アリーナ(O2 Arena)で11日に開幕するATPワールドツアー・ファイナルズ(ATP World Tour Finals 2018)を控えた会見で、ジョコビッチは問題のエキシビションマッチが実現しないことになったのか問われると、「そうだ、実現しない」と回答。さらに、ナダルの負傷がその理由か質問されると、「イエス」と返した。

 ナダルは5日、けがを理由にシーズン最終戦のATPファイナルズを欠場すると表明。右足首の手術が必要になったことに加えて、パリ・マスターズ(Rolex Paris Masters 2018)を棄権する原因になった腹筋の故障もまだ回復しておらず、これによってジョコビッチが年度末の世界ランクで1位になることが確定した。

 2人はこれまで合計52回対戦して、ジョコビッチが通算戦績27勝25敗でリードしている。

 一方、同じく年間上位8人が出場するATPファイナルズでプレーするロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)は先日、サウジアラビアからエキシビションマッチの招待を受けながらも、「そのような時期にあそこでプレーしたくはなかった。だから、自分としては非常に簡単な決断だった」 とオファーを断ったことを明かしていた。(c)AFP