【11月9日 時事通信社】台湾で24日に投開票される統一地方選が2週間後に迫り、選挙戦が本格化している。台北や高雄など計22の市と県の首長選挙が焦点だ。与党・民進党は現有13ポストの維持を、最大野党・国民党は同6ポストから過半数への躍進を目標に掲げるが、民進党は蔡英文総統の人気低迷に足を引っ張られる形で、苦戦を強いられている。

 選挙の結果次第では、党主席を兼務する蔡氏の責任論が浮上し、2020年の次期総統選への再選出馬が危うくなる。一方、前回の統一地方選、総統選と立て続けに大敗した国民党は、起死回生のきっかけとしたい考えで、両党の舌戦は激しさを増すばかりだ。

 民進党の苦戦ぶりが特に顕著なのが、南部の高雄市長選。高雄は台南と並ぶ民進党の強固な支持基盤で、4年前の前回は、民進党候補が国民党候補に約54万票の大差で当選した。しかし今回は、国民党が落下傘候補として投入した元立法委員(国会議員)の韓国瑜氏がインターネット交流サイト(SNS)を駆使した巧みなメディア戦略で、同党支持者や無党派層の人気を集め、民進党公認の陳其邁氏に肉薄する勢いを見せている。

 蔡氏は「選挙情勢は非常に緊迫している」と危機感をあらわにし、今年4月まで市長を務めた側近の陳菊・総統府秘書長を何度も高雄に派遣。防戦に躍起だ。(c)時事通信社