【11月9日 時事通信社】来年3月に迫った英国の欧州連合(EU)離脱に向け、昨年6月から続く英EUの交渉が大詰めを迎えている。懸案の英領北アイルランド問題では溝が残り、行方は予断を許さないが、他の大部分では意見集約が進んでおり、合意案の大まかな全体像も見えてきた。

 交渉では、離脱の条件を定める「離脱協定案」と、将来の英EUの政治・経済関係を描く「政治宣言案」の策定を急いでいる。メイ英首相は先月下旬の議会で「協定案の95%が決着した」と宣言。歴史的な合意は目前だと気勢を上げた。

 協定案は、英国が(1)推計約350億~390億ポンド(約5兆2000億~5兆8000億円)の「手切れ金」をEUに支払う(2)在英EU市民の権利を離脱後も保障する-と明記。離脱に伴う社会・経済の急変を緩和する「移行期間」を2020年末まで設けることも盛り込む見通しだ。

 移行期間中、EUは英国を加盟国並みに厚遇。代わりに英国は加盟国の義務を果たすため、20年末までは事実上EUに残留するとも言える。(c)時事通信社