【11月9日 AFP】韓国の首都ソウルにある老朽化した3階建ての集合住宅で9日火災が発生し、住民7人が死亡、11人が負傷した。消防当局が明らかにした。

 死傷者のほとんどが40代から60代の日雇い労働者や露店商人だった。集合住宅の建物は荒廃しており、スプリンクラーもなかったという。

 技術が発展し世界11位の経済規模を誇る韓国だが、経済成長の波に乗れなかった多くの人々の生活は苦しい。低所得の住民の多くは、もともとは試験勉強をする受験生たちが使っていた「コシウォン(考試院)」と呼ばれるシングルベッド付きの個室に住んでいる。

 コシウォンの建物は通路が狭く、迷路のように入り組んだ構造をしているため火災の被害を受けやすく、過去5年で250件以上の火災に見舞われている。(c)AFP