【11月8日 AFP】ラグビー元ニュージーランド代表のダン・カーター(Dan Carter)は8日、2019年W杯(Rugby World Cup 2019)開催国の日本が決勝トーナメントに進出できると予想し、優勝候補と目されるオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)については、思い通りにはいかないだろうと警告した。

 日本でのプレーをもってその輝かしい選手キャリアに幕を下ろすことになっている36歳のカーターは、日本は準々決勝に進むだけの能力があると述べた。

 年間最優秀選手賞を3度受賞し、現在はジャパンラグビートップリーグの神戸製鋼コベルコスティーラーズ(Kobelco Steelers)と2年契約を結んでいるカーターは、「それを実現するために起こさねばならない番狂わせはいくつかあるが、日本にはそれができる」と話した。

「日本はそうした番狂わせを起こすができるチームであり、それに見合った選手やコーチングスタッフがいる。来年のW杯では決勝トーナメントで見てみたい」

 日本が来年のW杯で準々決勝に進むには、プールAでシックスネーションズ(Six Nations Rugby)に出場している強豪のスコットランドかアイルランドに勝利する必要があるが、カーターは先週行われたニュージーランドとのテストマッチで日本が見せたパフォーマンスは、選手に希望を与えるはずだと語った。

 日本は二軍相当のニュージーランドに31-69で敗れたが、ブレイブブロッサムズ(Brave Blossoms、日本代表の愛称)の選手たちはこの試合で奮闘し自分たちの責任を果たした。

 カーターは「オールブラックスを相手に5トライを奪うことができるチームはそれほど多くない。だから、日本はそのことをもっと誇りに思うべきだ」とコメントしている。

 W杯で2連覇しているニュージーランド代表は来年の大会でも優勝候補の最右翼とみられているが、過去の成績は関係ないとカーターは言う。

 カーターは「それは単に、世界一のチームが必ずしもW杯で優勝できるわけではないからだ」と述べ、大会に向けて多くのチームがピークをもってくると付け加えた。

「オールブラックスが優勝すると考えたいが、それは100パーセント確かなことではない」 (c)AFP/Richard CARTER