【11月8日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)のチェイス・キャリー(Chase Carey)最高経営責任者(CEO)は7日、ベトナムGP(Vietnam Grand Prix 2020)を「長期間にわたって」開催すると発表し、アジアにおけるF1拡大計画について明かした。

 ベトナムは先週、2020年4月からグランプリを開催すると発表し、同国はマレーシア、シンガポールに続いてF1を開催する3か国目の東南アジアの国となった。

 キャリー氏は、ハノイでレースを開催するという決定は増収を目指すとともに、新たな世代のファンが育つ事が期待される市場に進出するというF1戦略の一部であると述べた。

 また、ハノイ市のグエン・ダク・チュン(Nguyen Duc Chung)主席は、レース開催に関してF1との間で10年契約を結び、契約延長交渉については8年目以降に行われると明かしている。

 ハノイ市人民委員会(Hanoi Municipal People's Committee)が公開したプレスリリースによれば、1周約5.6キロメートルのコースには既存の市街地に加え、一部区間が今後建設されることになる。

 当局は当初、騒がしいハノイ旧市街地の近くにあるホアンキエム湖(Hoan Kiem Lake)近郊での開催を検討していたが、その計画は今年の初め、高額な建設費を理由に廃止されており、レースは国立競技場の近くで開催されることになった。

 ベトナムのメディアは、このレースの開催によってF1の新たな興行主になった米リバティメディア(Liberty Media)に支払われる権利による収益は、それ単体で6000万ドル(約68億円)になると伝えている。(c)AFP